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金総書記がロシアに要請したもの

 やや旧聞に属するが、7月末の金正日労働党総書記の訪露について、モスクワのロシア消息筋は筆者に対し、総書記の訪露中、北朝鮮がロシア側に対空ミサイルシステム、S300とS400の供与を求めたとの情報を明らかにした。 S300は現在のロシア軍の主力対空ミサイルで、S400はそれを更新した最新型。米国の…

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ロシア爆撃機日本1周半の真相

 9月8日にロシアの長距離爆撃機Tu95二機が日本列島を一周半したことは、極東ロシア軍の軍事行動拡大を示すものとして日本側にショックを与えた。旧ソ連時代には爆撃機が日本列島を一周することはあったが、一周半は初めて。ソ連崩壊後は初めてであり、オホーツク海上空では空中給油も行なった。 ロシア側は「通常…

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プーチン次期大統領の最初の訪問国は?

 来年3月のロシア大統領選で当選確実なプーチン首相が、5月の就任後に最初に訪れる国が日本になる可能性が出ている。ロシア側は既に、訪日準備に着手しているとの情報もある。 プーチン氏が訪日するとすれば、最大の目的はエネルギー協力の拡大だろう。ロシア政府は3月11日の東日本大震災から10日後、福島第1原…

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ラブロフ外相の喫煙外交

 ロシアのラブロフ外相が近年、北方領土問題で反日発言を繰り返しており、「外相がこれでは、動きようがない」(日本外務省幹部)といった恨み節が聞かれる。 確かに、ラブロフ外相は近年、「日本が第2次大戦の結果を認める以外に道はない」「4島へのロシアの主権は国際法で確認されている」などと強調。昨年11月の…

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プーチン氏はバラマキ型――ロシアが空前の国防予算増

 12月4日の下院選、来年3月4日の大統領選を控えたロシアは政治の季節に入ったが、与党・統一ロシアの支持率は40%台に下落、前回のような3分の2の安定多数確保は困難な情勢だ。長期化するプーチン体制下で停滞感が広がり、実際の支持率はさらに低いとの見方もある。 政権側は下院選で圧勝し、その勢いでプーチ…

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アラブの春と「モスクワの冬」

 12月4日のロシア下院選での政権側の不正に対する抗議デモは、予想をはるかに上回る規模で全国に広がり、ロシアの政治状況が地殻変動を起こしつつあることをうかがわせた。 11日にクレムリン南方のボロトナヤ広場で行われた抗議集会は、公式発表では2万5000人が参加とされたが、映像で見ると5万人近くが参加…

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「金総書記死去を察知した情報機関はない」

「インテリジェンスの部屋」の「金総書記の死、51時間掴めず。対北朝鮮情報監視の不備露呈」は興味深い分析だったが、12月19日に発表された北朝鮮の金正日労働党総書記の死去で、ロシアには事前通報がなかったことが判明した。...

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女性がプーチンを追い詰める

 下院選挙の不正に抗議するロシアの反プーチン運動では、女性の存在感が目立っている。12月10日と24日の抗議集会を映像で見ると、女性が参加者の約半数を占めている印象だ。24日のモスクワ・サハロフ通りでの10万人集会では約20人が演説したが、そのうち女性が3人いた。 その1人が、プーチン首相と親しい…

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プーチンはなぜ辞めない

 元スパイで秘密主義のウラジーミル・プーチン首相には謎が多いが、最大の謎はなぜこれほど権力に固執するのかにある。2期8年の大統領と4年の首相で辞めていれば、ロシアに安定と繁栄をもたらした指導者として歴史に名を刻めたはずだ。...

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ロシアの縁故資本主義

  昨年12月にモスクワなどで反プーチン・デモが吹き荒れた背景には、下院選不正批判のほかに、プーチン首相の側近や取りまきのビジネスマンがプーチンの威を借りて不正ビジネスをしている疑惑への反発もあった。...

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プーチン神話を崩すカリスマブロガー・ナバリヌィ

 3月4日のロシア大統領選挙を前に、反プーチン運動の新しいヒーローとなった弁護士でカリスマブロガーのアレクセイ・ナバリヌィ(35)とベストセラー作家のボリス・アクーニンの対話がネット上で公開され、話題になっている。(http://www.koshcheev.ru/2012/01/03/akunin…

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大統領選前にプーチン批判の暴露本

  プーチン首相の当選が確実な3月4日投票のロシア大統領選を前に、モスクワで活動する女性記者マーシャ・ゲッセンのプーチン批判本『顔のない男-ウラジーミル・プーチンの異例の台頭』(ペンギンブックス)が米国で発刊され、欧米で話題になっている。...

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「モスクワは涙を信じない」

 プーチン首相が約64%の得票で当選した3月4日のロシア大統領選は、ほぼ予想通りの展開となり、最大のサプライズは、支持者集会での勝利演説でプーチン氏が流した涙だった。  マッチョなイメージで売るプーチン氏が公の場で涙を流したのは初めてだろう。中流層の反プーチン運動の高揚で追い詰められただけに、危機を脱した安堵感や今後への不安感など複雑な思いが交錯したようだ。...

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ナポレオン、ヒトラーに続く侵略

 プーチン首相が約64%の得票で当選を決めたロシア大統領選挙戦では、プーチン氏の過激なレトリックが気になった。過去2回のような余裕はなく、敵と見方を分け、戦時さながらの言辞を駆使した。 2月23日、モスクワのルイジニキ・サッカー場で行なわれた10万人の支持者集会で演説したプーチン氏は、米国を念頭に…

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プーチン氏の天敵

 ロシアのプーチン首相が5月7日に大統領に就任した後、当面の注目点は米露関係の展開だ。プーチン氏は5月18、19日のキャンプデービッド・サミット(主要国首脳会議)でオバマ大統領と会談し、悪化した米露関係の調整を図る。 3月末、ソウルで行なわれた米露首脳会談でハプニングがあった。オバマ大統領が代表取…

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中露合同演習の疑心暗鬼

 4月末に黄海で6日間実施された中露の合同軍事演習「海上協力2012」は、米軍のアジア太平洋重視戦略に対抗する狙いがあった。しかし、中露間の相互不信も増幅しつつあり、一枚岩とはいかないようだ。 演習には、中国艦船18隻、ロシア艦船7隻が参加。航空機迎撃演習や対潜水艦攻撃訓練も行なわれた。米国の空母…

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プーチン大統領、G8欠席の真相は

 やや旧聞に属するが、ロシアのプーチン大統領が5月18、19日の主要8カ国(G8)サミットを欠席した背景は興味深い。  第1の理由は、欠席の理由に挙げた「新内閣の人選」だろう。新機軸が見られるかと注目された閣僚名簿だったが、主要閣僚は続投、新閣僚も軽量級で、新味がなかった。閣僚辞退者が続出し、実際に人事は混乱したという。新内閣発足は就任から2週間後の21日で、主要国では考えられない遅さだ。...

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双方に笑顔がなかった「中露首脳会談」の読み方

 6月5日の中露首脳会談は、戦略パートナー関係の深化に関する共同声明を発表したり、2020年までに貿易額を昨年の830億ドルから2000億ドルに引き上げる目標で一致するなど、中露蜜月の復活を思わせた。 中露関係は、米露リセット外交を進めたメドベージェフ前政権時代、やや後退した感があったが、中露蜜月…

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ロシアが金正恩政権に接近工作

 ロシアがこのところ、北朝鮮の金正恩政権への接近を図っている。両国関係は金正日総書記の死後、凍結気味だったが、接近工作はプーチン政権のアジア太平洋外交活発化の一環とみられる。 6月15日のタス通信によれば、ロシア非常事態省は大干ばつに見舞われている北朝鮮に対し、小麦672トンを提供した。国連世界食…

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メドベージェフ首相の奇怪なパフォーマンス

 改善しかけた日露関係に冷や水を浴びせたメドベージェフ・ロシア首相の3日の国後島訪問が、政治的復権を狙う同首相の個人的パフォーマンスであることは明らかだ。 もともと択捉島を訪れる予定だったが、天候悪化で断念。天気が回復した国後島に急遽変更して1時間半駆け足で回った。ともかく北方領土に足を踏み入れた…

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新機軸が必要な北方領土ビザなし交流

 6月末から5日間、北方領土のビザなし訪問団に参加し、国後島と択捉島を訪れた。両島訪問は3度目だが、インフラ整備が進み、4島の「ロシア化」が着実に進行しているのを実感する。今年で20年目となるビザなし交流も、ロシア側には廃止したい意向がみられ、新機軸を打ち出す必要がありそうだ。 ロシア経済が低迷し…

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中国の海軍力増強を警戒するロシア

「中露関係は史上最良」というプーチン大統領らのレトリックとは裏腹に、ロシアはこのところ中国の軍事力拡張に警戒感を強めている。 ロシア海軍は6月末から、サハリン南部のアニワ湾で唐突に海軍演習を実施したが、消息筋によれば、その直前に中国の海洋観測船が初めてオホーツク海を航行する動きがあったという。冷戦…

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中国に実効支配されるロシア極東

 7月21日にNHK-BSで放映されたドキュメンタリー番組「大地は誰のものか-ロシアを耕す中国人」は、過疎化が進むロシア極東部に中国農民が進出し、広大な農地を耕していることを伝える興味深いルポだった。...

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寒い国から来るスパイ

 7月3日のメドベージェフ・ロシア首相の北方領土・国後島視察で、日露関係は再度冷え込むかにみえたが、7月28日のソチでの玄葉外相とプーチン大統領の会談後、多少好転している。今秋、同大統領に近いパトルシェフ安全保障会議書記が訪日する予定であることもその現われだろう。...

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プーチン大喜び「ロシアは世界一の柔道大国」

 ロンドン五輪柔道でのロシア・チームの躍進に、柔道家プーチン大統領の喜びようは尋常ではなかった。8月2日、日帰りで訪英し、キャメロン首相との首脳会談を早々に切り上げると、首相と柔道の競技場に向かった。 首脳会談では、キャメロン首相がロシアのアサド・シリア政権支援や女性ロックグループ逮捕で攻勢に出て…

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ロシアのお陰で「領土3正面作戦」を回避

 外交、安保上では、敵対勢力を1度に2カ所抱える2正面作戦は避けるのが鉄則だ。米国防総省も軍事戦略で、湾岸と朝鮮半島の有事2正面作戦は困難と結論付けた。まして3勢力と敵対する3正面作戦は悪夢に他ならない。 この夏、尖閣と竹島をめぐる中韓両国の領土圧力で、日本は領土問題の2正面作戦を強いられたが、こ…

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反プーチン集会は失速し「ブレジネフ時代」に

 9月下旬、日露学術報道専門家会議代表団に参加して1週間モスクワに滞在し、ロシアの学者・専門家らと会った。中間層の反プーチン集会で追い詰められたプーチン氏が、当選後に異例の涙を流した3月の大統領選から半年。モスクワは平穏で、市民の表情も比較的穏やかだった。一方で、改革や近代化は進まず、閉塞感が強ま…

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ロシアに最高意思決定機関「政治局」が誕生

 モスクワでは、政治指導体制を示す「タンデム」という言葉が消え、代わって「政治局」が語られていた。メドベージェフ大統領、プーチン首相という二頭体制は、プーチン氏の大統領就任によって消滅。新たにプーチン大統領を中心に、旧ソ連共産党政治局に似た一握りのグループによるコングロマリットが機能しているとの見…

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モスクワで「対中警戒感」が広がる理由

 ロシアのプーチン大統領は今年2月に発表した外交論文で、「中国について語ることはファッショナブルだ」と書いたが、モスクワのロシア人識者の話題も「中国」が最大の関心事だった。尖閣諸島をめぐる日中の領有権争いもロシアでは比較的大きく報道され、関心の強さが分かる。...

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ロシア国防相解任で政権基盤に陰り

 ロシアのプーチン大統領が11月6日、不動産汚職疑惑に絡んだセルジュコフ国防相を唐突に解任したことは、従来のプーチン人事からすれば異例の展開となった。軍や官僚の汚職腐敗、メディアへの情報リーク、権力闘争など、プーチン大統領の政権統率力が弱まりつつある印象を受ける。 セルジュコフ国防相はサンクトペテ…

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